妊娠と避妊ピルについての知識

避妊のためのピルに関しての正しい知識がないために、服用がなんだか不安という声は多く聞かれます。

ここでは、妊娠に関係したいくつかの質問を取り上げてみましょう。

まず、避妊のためにピルを長期間服用していると将来妊娠できなくなってしまうのではないかと心配する方がいますが、これは特に問題ありません。

実際、ピル服用をストップした99%の女性が、半年以内に生理を経験しているという報告もあります。

このことから、ピルが妊娠プロセスを阻害してしまうということがわかりますね。

また、妊娠中のピル服用に関して心配する方もいるようです。

妊娠中にわざわざピルを飲み続ける方はいないでしょうが、妊娠に気付かない間、そのままピルを飲み続けてしまったというケースは確かに考えられます。

もちろん、妊娠に気づいたらその時点ですぐピルの服用は中止すべきですが、研究結果によると、ピルの服用による胎児への影響は特に観察されていません。

そのため、もしも妊娠に気づくまでの間ピルを飲んでいたとしても、そのことで問題が起きる可能性は限りなく低く、過度に気にする必要はないでしょう。

産後はいつからピルの服用を再開できるかということについては、ピルには母乳の出を阻害するエストロゲンの成分が含まれているため、授乳中にピルを服用するのはNGです。

母乳育児をしているのであれば、この場合は断乳まで服用を待たなければなりません。

母乳育児をしていないのならこの限りではなく、産後すぐに排卵、生理のプロセスが始まってしまうケースが多いので、医師から許可があり次第服用可能です。

授乳していれば妊娠しないか

出産後、授乳している間は妊娠はしないというのは間違いです。

確かに授乳のメカニズムによって、授乳期間には排卵は抑制されます。

しかしそれは単に抑制されるだけであって、排卵や生理の機能が完全にストップしてしまうわけではありません。

特に栄養状態がとても良いお母さんの場合、授乳中であっても生理が始まる方が結構みられます。

覚えておきたいのは、妊娠に直接関わってくるのは目に見えるサイクルである生理ではなく、体内で起きている排卵だということです。

当たり前の話ですが、排卵が起きた後に生理が来るという順番ですから、出産によって排卵周期なども分からなくなっていたりすると、生理が遅いという感覚もなく、極端な話では生理がこないまますぐ妊娠、ということも絶対ないとは言い切れません。

つまり、すぐに次の赤ちゃんが欲しいご夫婦であれば、授乳中でも十分にその可能性はあるわけですね。

授乳中に妊娠したとしても特に問題はなく、妊娠したからと言って授乳をストップしなければならないといったこともありません。

反対に、産後続けての妊娠を望まないのであれば、生理がまだ来ていないからといって安心することなく、きちんと避妊対策をしておくべきだといえます。

もちろん母乳ではないお母さんの場合はこの排卵抑制の機能も働きませんから、産後でもかなり早い時期から妊娠することが可能です。

産後の早い時期での妊娠を計画しているのなら母体の体調も関係してきますから、まずは専門家の医師に意見を聞いてみましょう。

生理の周期と赤ちゃんの成長の関係

同じ週数のはずなのに、うちの子は他の子より小さい、発育が遅いみたいと心配するお母さんもいますが、発育が遅れているわけではなく、生理周期が関係している場合があります。

「妊娠何ヶ月」というのは、パートナーと仲良くした日から数えると思っている方も多いようですが、まず、これは勘違いです。

妊娠週数は、最後の生理の第1日目からカウントするのが正解です。
一般的に、生理周期を28日周期として計算されていますが、もちろん生理周期には個人差があります。

特に生理不順の方は、この周期が大きくズレることも多いものです。

例えば生理が40日周期の方と、28日周期の方とでは排卵日に12日も違いがあり、それに伴って妊娠2ヶ月目のカウントも、本当は12日遅れで始まるのです。

そのため、単純に28日周期で計算してしまうなら、赤ちゃんの発育に実際は12日間の差があり、当然成長度に差が出てきても不思議はないのです。

もちろん出産予定日にも違いが出てきます。

通常、最後の生理の第1日目から280日で出産予定日が数えられますが、これは28日周期の場合ですので、当然生理周期が違う方ではズレが出ることになります。

自分の赤ちゃんのきちんとした週数を知るには、自分の正確な生理周期を把握しておく必要があるわけですね。

この知識がしっかり備わっていれば、赤ちゃんの発育過程を正確に追いかけていくことも可能です。

妊娠期間中のためにも、自分の生理周期を普段から知っておくことが大切ということです。

妊娠しやすい体質を作るには

年齢が上がるとともに妊娠しにくくなり、赤ちゃんが欲しいのになかなか恵まれない、という事態も起きやすくなります。

生理周期や排卵日などから計算し、妊娠のタイミングを計るのが非常に効果が高い方法とされていますが、それと共に、普段から妊娠しやすい体質を作るよう心がけたいものです。

妊娠しやすい体質を作る最初のポイントは、まずバランスの良い栄養価に富む食生活です。

妊娠に最も密接に関わっている卵巣や子宮も内臓ですから、摂取している食べ物の影響が直に出てきます。

栄養価の低い食生活が習慣になっていると、それだけ卵巣や子宮といった内臓も老化が早まってしまいます。

抗酸化ビタミンには女性ホルモンのバランスを崩してしまうストレスを和らげる効果があるので、意識して摂取するようにするといいですね。

また、貧血防止になる鉄分も、しっかりと摂取するように心がけましょう。

さらに別のポイントとして、骨盤が広がっていると、卵巣や子宮を含め、その中に入っている臓器が下へと下がってしまい、圧迫されて正常な働きを阻害しますので、骨盤の環境を良いものに整えることも大切です。

冷え性改善も大切なポイントです。

冷え性で常時体が冷えていると体内の血液の循環が悪くなり、悪くすると妊娠ホルモンの分泌を阻害し、生理不順、悪くすると無排卵の原因になってしまうことさえあります。

また、せっかく根づいた受精卵に栄養が十分に行き届かず、悪い影響を与えてしまう場合もあります。

妊娠しやすい体のためには、体をしっかりと温め、体質改善を目指すことも大切です。

生理が来たのに妊娠することがあるか

生理が普通に来たのに妊娠していてビックリした、という話をたまに耳にすることがありますが、実はこれは正確な表現とは言えません。
本当に生理が来たとしたら、人体のメカニズムからいっても妊娠はあり得ない現象です。

ではどういうことなのかというと、妊娠による着床出血を生理と混同していたというケースが考えられます。

つまり、生理が来たと思っていたのに妊娠した、というのが正しい表現でしょう。

通常、着床出血は生理よりも出血量が少ないので生理と区別できると言われていますが、中にはそれなりの量の出血がある方もあり、区別するのはそう簡単ではない場合もあります。

出血量や基礎体温の上がり下がりなどで妊娠の可能性を測ることができると言われていますが、これも全員にぴったり当てはまるわけではなく、そう簡単なことではないわけです。

しばらく時間をおいてから検査薬で確認してみるのも一つの方法です。

専門の医師でも妊娠6週間くらい経たないと断定が難しい場合も結構多くあります。

いずれにしろ、妊娠を心待ちにしている女性にとってはもどかしいことですが、ある程度気長に待つことも必要になりますね。

妊娠初期のステージは流産しやすい時期とされていますので、妊娠の可能性が考えられる場合にはいつもより毎日の活動をセーブしたほうが良いでしょう。

特に出血の種類によっては何等かのトラブルの場合もありますから、なにかいつもと違う、と不安な場合は億劫がらずに医師のアドバイスを受けるべきです。

流産のリスクを極力減らそう

妊娠中は、いつも以上に自分の体の変化に敏感に注意すべきです。

特に妊娠の初期段階は、流産しやすい時期ですので要注意です。

妊娠初期には、子宮の伸縮の関係である程度下腹部に痛みを感じる場合もありますが、この痛みは通常1ヶ月ほどで自然に治まっていくものです。

既に長い期間が経っているのに、生理痛のような下腹部の痛みがいつまでもなくならないというのであれば何等かの異常も考えられ、無視しないで専門の専門医の診断を仰ぐようにしましょう。

腹痛と共に無視してはならないのが「出血」です。

どんなに少しでも、妊娠中に出血がある場合は勝手な自己診断で満足せず、すぐに医師の診断を仰ぐことを強くお勧めします。

流産の原因として最も多いのが染色体の異常といわれており、これは自分の努力ではどうにも変えられないファクターです。

しかし、中には早期に対応すればリスクを減らすことができるケースも十分存在します。

実際、早期に対処すればするほどリスクを減らすことができます。

妊娠中のトラブルは、母体にも胎児にもリスクとなってしまう可能性が高いものです。

自分の対処の如何で減らせるリスクなら、できるだけ低く抑えたほうが良いはずです。

体を冷やさない、カフェインを控えるなどは、生活の中で意識すればすぐに気を付けることができます。

生理痛を思い出させるようなお腹の痛みや出血といった症状は、たとえ軽微なものであっても敏感に対処するようにしましょう。

着床出血と生理の違い

妊娠すれば生理が来ない、というのが一般的な説ですが、妊娠の場合にも、生理予定日前後に出血が起きることがあります。

この出血を生理と混同して、もっと後になるまで妊娠に気付かなかったという方や、出血を見てああ、やっぱり妊娠ではなかったんだ、と結論する方もいらっしゃるようです。

妊娠の際に起きる出血症状は、医学的には「月経様出血」と呼ばれますが、一般的には「着床出血」と呼ばれています。

受精卵が子宮に着床し、根付く際に起きる出血です。

かなり個人差があり、出血する人もいれば出血しない人もあり、着床出血があった、またはなかったからと言って直接妊娠に何か影響が出るということもありません。

通常の生理との見分け方が気になりますが、まずは出血の量が生理に比べ少量で済むのが大きな特徴です。

実際、1日だけの出血で、量もほんの少しという人が多く、全く気付かないというケースも多く存在します。

ただ、中には生理と間違えるほどの出血量があったり、生理痛のような腹痛を感じる人もいますので、見分けるのはそう簡単でない場合もあります。

基礎体温をチェックしている人であれば、生理の時のように基礎体温が下がらず、上がったままなのに出血があるということから、生理と見分けることもできます。

鮮血が出る場合、特に無視できないほど大量に出る場合には、流産等のトラブルも考えられますので、これは着床出血と自分で決めつけたりせず、すぐに産婦人科を受診しましょう。

想像妊娠とその対策

生理前の症状と妊娠初期のサインはかなり似通っているので、妊娠の最も初期の段階で妊娠かどうかを知るのはかなり難しいといえます。

女性ホルモンのバランスはとてもデリケートで、精神的なものにかなり影響されますから、妊娠をあまりにも強く願っていると、実際は妊娠していないのに、つわりの症状や胸が張るなどの妊娠初期のサインが本当に起きてくることがあります。

これが「想像妊娠」と呼ばれているものです。

想像妊娠は、妊娠の初期サインがいろいろと現れてきたり、中には本当に生理が止まってしまうこともあります。

心と体の関係は、本当に微妙で複雑ですね。

精神的なものが体のメカニズムに作用して起きてくることなので、「想像」と名前がついていても起きてくる症状は本物で、辛いことに変わりはありません。

想像妊娠を回避するには、あまり考え込まないことが一番ですが、これは言うは易し行うは難しで、気持ちの問題はそんなに簡単にコントロールできることではありません。

そんな時に役に立つのが、基礎体温をこまめに付けておくことです。

基礎体温の上下を自分で把握していれば、自分の体の状況を客観的に判断することもでき、妊娠したのかしていないのか?とクヨクヨ考え込む余計な精神的負担を減らすことが可能です。

こうした対処方法を試みてもなおかつ想像妊娠が起きてしまう場合は、医師に相談してホルモンバランスを整える漢方薬などを処方してもらうことも考えましょう。

妊娠中に頭痛が起きたときの対処

生理痛の症状の一つとして頭痛は一般に知られているのに対し、妊娠との関係は今一つ知られていないようです。

妊娠によるホルモンの変化が原因とも言われていますが、残念ながら妊娠と頭痛の直接の因果関係はいまだ解明されていません。

とはいえ、実際に妊娠の初期症状として頭痛を経験したという方は意外と多いものです。

実はつわりと同じように代表的な妊娠の兆候に数えられており、妊娠初期から中期まで観察され、その後は軽減されていく症状です。

頭痛なんて、普段でもしょっちゅう起こっているものだからそんなに気にしない、と思うかもしれませんが、鎮痛剤の服用など、妊娠中なら特別な対処をしなければならない点もありますので、やはり注意が必要です。

妊娠の可能性が少しでも考えられる場合は、安易に鎮痛剤やその他の薬を服用してしまう前に、医師の診断を仰ぐべきでしょう。

生理の時に特に起きやすい頭痛に偏頭痛があり、これに悩まされている女性は意外と多いようですが、妊娠中にはこの偏頭痛は軽減される傾向にあります。

それでも万一頭痛が起きてしまったという場合、最初の対処方法には、まずしっかり休息を取る、こめかみを冷やすなどがあります。

そうした対処療法が効かない場合は、我慢しすぎないで医師に相談すると良いでしょう。

最近では偏頭痛を含め、妊娠中でも服用できる鎮痛剤も開発されていますので、あまりに頭痛がひどい場合には医師から処方してもらうことも可能です。

授乳中に生理は再開しないか

 

母乳が出ている間は生理は起こらず、したがって妊娠もしないという話がありますが、これは間違いです。

昔は、出産の後は1年ほど生理が起こらない人がほとんどで、このように言われてきたようですが、栄養状態も良い現代人では、話が変わってきています。

確かに、母乳をあげている間は生理のプロセスが抑制されることになります。

赤ちゃんが乳房を吸う刺激で、排卵を抑制する働きのある「プロラクチン」というホルモンが多く分泌され、このホルモンの働きによって生理が起こらないように抑制されます。
しかし、乳房に詰まりがあったり、授乳頻度が低くなったりしていると、このプロラクチンの分泌が悪くなってしまい、授乳中でも生理が再開することがあります。
こうなるともうお分かりのように、もちろん次の妊娠の可能性も高くなります。

生理が始まったら母乳があげられなくなるといったことは全くありませんが、生理が始まると母乳の味が変わってしまうため、赤ちゃんが飲むのを嫌がるようになってしまったり、乳房の詰まりなどのトラブルも起きやすくなったりすることもあります。

生理が一旦始まってしまった後でも、夜間授乳も含めて授乳頻度を上げ、専門家の指示に従ってマッサージなどのケアをすれば、人によっては生理がまたストップすることもあります。

授乳中に生理が始まっても特に問題が出るわけではありませんが、避妊などの処置は過信しないできちんととっておくべきでしょう。